絵心無くても感動はある

このブログも2年近く放置してました。
些細な出来事ですが、どうしても残しておきたくて久しぶりの更新です。

 

今日は雑誌や書類の断捨離をしています。
少し前に、「日本野鳥の会」から、「ひばりはどこに」と「ツバメ子育て応援団」という小冊子を送っていただきました。その時「Triino」という雑誌もサンプルとして同封して下さったのです。興味のある雑誌関係は処分する前に気になる記事をスキャンして電子データとして残すようにしています。そうすることによって未練なく処分できるからです。

で、良い絵やなぁなんて思いながらさらっと表紙を眺めていたのです。
この絵、日本野鳥の会の雑誌にぴったりやん。センスの良いイラストレータを使ってるなぁ、なんて思いながら改めて真剣に眺めだしました。

いや、こんな絵を書くのは田中一村しか居てない!
間違いない。一村の絵や!

あとがきを確認してみるとやはりそうでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

20年くらい前やったかなぁ、大阪高島屋で田中一村展がありました。
俺って絵画には全く興味のない絵心音痴な人間なのに、何をどう勘違いしたのか絵画展に足を運びました。不思議なことに一村の絵はどれを見ても良いなぁって思えたんです。この絵、俺も描けるんちゃうかなぁ、絵の勉強でもしてみるか? なんて思ってしまうほど身近に感じました。

そんな気持ちで彼の絵を見て回ってるうちに、一枚の絵の前で動けなくなってしまいました。そして、なんかよく分からんけど目頭が熱くなって涙が止まらなくなったんです。それが、トップにアップした雑誌の表紙の原画です!

生まれて初めてでした。
絵をみて感動を覚えるなんて。
俺みたいな絵心の欠片もない芸術と呼ばれるものに無頓着な人間は居ないと思っていたのに・・・

それからです。超有名な画家の絵であっても、超高額な絵であっても、無理して感動する必要はない。感動してるフリなんてもってのほか。たとえ無名であっても、たとえ値段の付かない絵であっても、共感できるものは世の中には存在するはず。そんな絵に出会った時に感動すればいいのだと!

ちなみに、田中一村は今では無名な画家ではありませんが、存命中はその価値が見いだされず孤高な人生をまっとうしたらしいです。同じ時代に生きてみたかった。

 

 


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