腸脛靭帯炎

約4年前、拳法の稽古中に左膝靭帯(後十字靱帯/PCL)を損傷して以来、ジョギングから遠ざかっています。当時、マラソンを始めたばかりでしたが、走るたびにタイムが縮んで行くことにマラソンの楽しさを知り始めたところでした。

膝の靭帯を故障するというのは骨折よりも性質が悪いとは聞いていたものの、実際自分で経験すると本当に回復に時間がかかることを実感しました。約一年間はあぐらもかけないほどだったので、当然走ることはままならず、自転車ですら辛かったのを記憶しています。
ちなみに医者(整形外科)にもかかりましたが、痛み止めの内服薬とシップ薬を処方されて、マイクロ波による温熱療法のみで、基本的には鎮痛の治療しか施してくれません。(外科手術という方法もあったが根本解決できそうにないので選択肢には入れなかった)

怪我する前から、10~20㎞ほど走ると膝の外側に激しい痛みが起きていたが、2~3日安静にしていると痛みが消えるので、これは仕方のない事とあきらめていた。
しかし怪我の後、もう大丈夫と思い走ってみると、ほんの3㎞ほどの軽いジョギングでも、2~3度立ち止まって休まなければならないほど激しく痛むようになったので、リハビリと趣味を兼ねて毎日カメラを持ってさ10~20㎞歩くようになりました。結果、平坦なところを歩くのは全く問題なく歩けるようになりました。

そこで、里山を歩くようにした途端、下りで膝の外側に強い痛みが出るようになったのです。先ず左膝の外側が痛みはじめ、それを追うように右ひざの外側が痛みはじめる。そうなると下りはまともには歩けず、後ろ向きでないと歩けないほどの状態になります。

これではマラソンはもちろん、登山なんて以ての外、なんとかしたいと色々調べはじめてなんとなく到達したのが腸脛靭帯症候群(ちょうけいじんたいしょうこうぐん)という病名でした。

腸脛靭帯炎

上の図では手前が外側になります。
腸脛靭帯は膝の外側を通過して脛骨外側に付着。膝の屈伸に伴い腸脛靭帯の内側がすり合うことで徐々に炎症が出現してくる。これが痛みの発生するメカニズムのようです。それと、物理的にO脚ならば摩擦も激しくなり炎症を起こしやすい。

もともと、PCL損傷する前からO脚が原因(アライメント不良)で腸脛靭帯炎を起こしやすかったのでしょう。それがPCL損傷してから左膝を無意識にかばうようになり、さらにアライメントの狂いが大きくなることで、少しのランニングやウォーキングで腸脛靭帯炎を引き起こすようになったのだろうと考えるようになりました。

歩行や走行時に身体が外側に振れるようなストレスにより、膝の上の大腿骨の外側とこすれて痛みを発してしまうので、体が左右にぶれないようにするに、つま先と膝を進行方向に対しまっすぐに出さなければなりません。そのためには足裏の重心は拇指球(親指の付け根)になくてはならない。

整形外科にかかる空しさは前述の通りなので、何とか他に回復への道はないものかと素人なりに出した結論が、足のアライメントの調整することでした。

そのために先ず、ウォーキングで理想的なフォーム身につけようと、着地した足から頭までが、できるだけ直線上にあるように意識し、一歩一歩、足裏の重心を拇指球に感じるように歩くように心がけるようになりました。そして腸脛靭帯のストレッチを中心に伸展性を確保することも日課に入れました。

一応、実験をかねてハイキングコースを歩いてみましたが、今のところ順調に手ごたえを感じています。

2013年01月20日 近鉄新石切駅 ~ 生駒山

2013年02月03日 京阪私市駅 ~ くろんど園地 ~ 京阪河内森駅

2013年02月10日 京阪私市駅 ~星のブランコ ~ 星田妙見宮 ~ 京阪河内森駅

ハイキングコースの詳細は日付をクリック!

 


腸脛靭帯炎」への4件のフィードバック

  1. yama

    syousukeさん、こんばんは。
    気軽にしか書けませんが?何から書いて行きましょう?話がごっちゃになっているかも知れませんが、きっと通じると・・(^ム^)

    syousukeさんの膝痛の原因は、腸脛靭帯炎だったのですね。
    しかし、何でもとことん追求されて、そして継続されていますね。決してお世辞などではなくて、感心しているのです。
    3年ほど前になりますが、わたしの膝痛が始まった時にもコメント戴きましたが、当時もいろいろ模索されていましたね!?
    私は、その後2年くらいして何とか以前の足に戻りつつあった(かのように見えた)のですが、今の仕事に就いてから初期の痛みに戻ってしまいました。それでも、整形外科への信頼は私も持てず、ただただ頑張り?だけで(市販の痛み止めを途中から使いました)やって来ました。何もしなかった訳ではありませんが、ストレッチや腿・腹筋などへ筋肉をつけることは挑戦していましたが、それほど熱心という訳ではなかったかも知れません。常に頭にはあったのですけれどね。

    それがです(^^)v
    このとこ自分の変化(膝の調子)が目覚しくて?何がどうしてこうなったの?状態なのです。先日(3/20)東京・八王子市にある高尾山(599m)に登ったのですが、その翌日から、否その日から変化が起きています。とても不思議で、これは何故なのか?まだ観察中です。

    変化は、痛みがある右膝は後ろまで反れませんでしたが、僅かに、でも確かに分かるのですが、曲がっていた位置が後ろに反れています。曲がったまま(最初に比べたら大分良くなりましたが)で固まったような感じでした。コレが取れないと普通に歩けないのだと思っていました。故に前かがみの歩行スタイルで、分かっていても治せませんでした。

    20日以降の様子もじっくり観察中で、この変化は、痛みが始まってからは始めての進歩です。ここのsyousukeさんの記事も読んでいるので、歩き方にも気をつけるようにしています。膝痛のあるときの体の疲労は、それは酷いものでした。その酷い疲労感からも少し開放されて、今ドキドキ?しているのです。体のバランス、歩き方、姿勢、左右同じでないと体が悲鳴を上げるのかなぁ~なんてね!?
    ウォーキングもこれから楽しみになって来ました。ジョギングは完全に諦めていましたが、駆けることの喜び、オーバーですが風を切ることがどんなに気持ちよかったかを諦めきれないでいたので、それも希望の一つになっています。
    まだ始まったばかりの回復への兆し?慎重にじっくり取り組みたいと思っています。
    長々と書いてしまいました。為になる記事をありがとうございました。

    返信
    1. syousuke 投稿作成者

      yamaさん、こんばんは。
      レス遅くなってすみません。^^;
      職場が年度末で、職員の多くが定年や移動となり、その送別会ラッシュに追われていました。昔は何時まで飲んで騒いでも平気やったのに、今では一滴も飲まないのに飲み会が続いただけでへろへろになってバタンキュウです。(笑)

      ところで、その後の経過観察はいかがですか?
      自分の経験則でしかないのですが、人の体って老朽化が進むと、特に骨格の配列がずれやすくなるのでしょうね。軟骨のようなクッションになってるパーツがやせてしまって各パーツの収まりが悪くなるという感じなのかなぁって、勝手に想像しています。
      だから少しの条件の変化で正位置に収まったりずれたり、そのたびに血流や神経の伝達に影響を及ぼすようになるのではないかと…

      僕の場合、ちょっと調子が良いからと気をぬいて、自己整体や筋トレを怠ったり、姿勢に対する意識を緩めるとてきめんです。首や腰に違和感がでるのです。そうするとイエローフラッグで、メンテナンスしないと痛みに変わります。それも膝を含めて、あちこちに、年ってとりたくないですね~ (-_-;

      >右膝は後ろまで反れませんでしたが
      ちなみに、この「膝を後ろに反る」という様子がよく分かりません。
      youtube動画の方にいただいたコメント(ロボット操縦のおじさんの膝)も合わせて、膝が伸びないという事なのかなぁなどと想像させていただいてるのですが、すみません。読解力が足りなくて… ^^;

      足腰の衰えが老化を促進するような事を年配者からよく耳にします。
      最近になってまんざらでもなさそうと感じるようになりました。
      いつまでもフットワーク軽く、写真が撮れるように回復を目指しましょう。
      これからも、情報交換していきましょうね。
      よろしくお願いしま~す。^^

      返信
  2. yama

    syousukeさん、こんにちは^^
    年度末の様子、よく分かります。送別会は関係ないのですが、定年・移動の話で私も挨拶貰いました。年度始めも、syousukeさんは同じ現象?かもしれませんね!?(^ム^)

    >ところで、その後の経過観察はいかがですか?
    何もかも見透かされているようで、流石に膝痛の先輩です(ゴメン)。
    自分でも経過観察に注目していたのは、こんな変化が起きたことが不思議だったこと、また何かの拍子で今までよりうんと調子がよくなることもある、これは今まで見出せなかった希望が見えたからでした。

    >少しの条件の変化で正位置に収まったりずれたり、そのたびに血流や神経の伝達に影響を及ぼすようになるのではないかと…
    確かな情報などないのですが、↑のsyousukeさんのお話に納得しています。
    山登りの足の動きが、仙腸関節に関するストレッチ(マッケンジー法ですが)膝や腰の伸展運動・屈曲運動に似ています!?
    マッケンジー法は、友が心配して情報を送ってくれました。面白いことに、マッケンジー法は二人も届けて(情報を)くれました。そのプリントアウトした図に載っていた中からの話です。
    コレが効いたのかなぁ・・?

    下山後からすると、体は少し元に戻りつつあるかも知れませんが、まだ確かに『今までとは違う』を感じています。

    「膝を後ろに反る」~~言葉の使い方、表現が下手でごめんなさい。
    『膝が伸びない』←これです!!
    膝の屈伸運動って言うから、屈は出来るけれど、伸が出来ません。伸びきらないのです。
    ロボット操縦のおじさんも同じじゃないかと見えてしまいました。(おじさんゴメン!)母がパーキンソン病でしたが、(おじさんをそう見ている訳では勿論ありません。)体の症状として、膝が伸びなくてそういう姿勢になっていました。遺伝や加齢によるそっくりだけではなく、とても似ていると思っていたのです。

    またもごちゃごちゃ書いてしまいました。
    何かご面倒をおかけしているようで申し訳ない気持なのですが、syousukeさんには心から感謝なのです(*^_^*)

    返信
    1. syousuke 投稿作成者

      yamaさん、こんばんは。
      そうなんです。年度初めにも歓迎会という名の宴会が続く予定なんです。なんだかね、社会そのものがアルコールに依存しているような感があって複雑な心境です。^^;

      マッケンジー法、この言葉ははじめて知りました。で、いつものようにググってみたところ、スフィンクスのポーズや、膝を抱え込む屈曲のポーズなどは僕自身取り入れているエクササイズだったのでおどろきです。結局問題を感じている部位やそれに対する対処などは、原因を突き詰めれば同じようになってくるのですね。ひじょうに納得できる理論のようなので引き続き勉強してみます。ありがとうございました。^^

      ところで、うちのオヤジもパーキンソン氏病を患っていました。
      不思議なご縁を感じます。^^

      返信

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