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濡れ衣

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あちらこちらで勢力を振るう 北アメリカ原産の帰化植物、セイタカアワダチソウ(背高泡立草)です。元々は観賞用として輸入されていたのに、あまりにも繁殖力が旺盛なため嫌われ者として名を馳せてしまいました。そのイメージの悪さのせいか、秋の花粉症の原因とまで言われています。

2012年9月14日(金) 18:15~19:00
よみうりテレビ放送の「かんさい情報ネットten!」では、

鼻水・のどがイガイガ・目がかゆいなどの症状は秋の花粉症で原因は雑草にある。そこで、3つの草のうち秋の花粉を飛ばしているのはどれかという問題が出題され、正解は全部でセイタカアワダチソウヨモギブタクサと報道していた。おまけにゲストの川島佳代子医師は近づかなければ大丈夫だとダメ押しに話していた。

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昨日お天気に誘われて、石切から生駒山をふらっと歩いてきました。
今の時期は野の花が少なくてあまり写真は撮れなかったんですが、セイタカアワダチソウの花のアップを撮ろうとしているときにハナアブと出会いました。種類を判断できるほどの十分な観察が出来なかったことが残念です。しかしセイタカアワダチソウの弁護には役立ちそうなんで自分としては満足なカットです。^^

このハナアブ、見事なまで花粉まみれになっています。
このハナアブに付いてる花粉を見ても分かるように、とても風に乗って飛ぶような軽い花粉には見えません。セイタカアワダチソウはれっきとした虫媒花であって風媒花ではないのです。

コレの意味するところは、セイタカアワダチソウの花粉が花粉症の原因とはとても考えられない。ということなんです。

セイタカアワダチソウが花粉症の犯人とされてしまったのは、一部の学者がセイタカアワダチソウをやり玉にあげ、マスコミがこれに乗ったためともいわれています。どうしてそんな説が堂々と発表され、定説となってしまったのが、今となっては信じがたいような話です。セイタカアワダチソウの繁栄は、まさに「出る杭は打たれる」ことになってしまったようなのです。

そして今回の「かんさい情報ネットten!」の報道です。
マスコミってのは情報源としてありがたいときもあるけど、間違いを平気で伝えるところなどは暴力に近い。視聴率さえ取れれば何でもあり的な世界です。(-_-;

一応、読売テレビに連絡してみましたけど、間違いを受け入れる気は全く無いようでした。もちろん訂正などは以ての外!

今回の報道で、セイタカアワダチソウに着せられた濡れ衣はますます不動のものとなったように思います。低レベルなマスコミに踊らされないよう気をつけないといけません。